「飛行機に乗るのが怖い」と思った心配性CA(男)が見つけた「生き方」


「飛行機に乗るのが怖い」

そんな方は多いのではないでしょうか。特に1985年に発生したJAL123便墜落事故の衝撃を体験した世代に多いように感じます。

その1985年に産まれ、今年で35歳になる私は今、客室乗務員としてその飛行機の中で仕事をしております。毎月80時間は空の上で過ごしています。

そんな私ですが、人生で1度だけ「飛行機に乗るのが怖い」と思ったことがあります。今回はその時の経験と、私なりの「生き方」を書いてみようと思います。

心配性のCA

私はもともと超・心配性です。

「車の運転がヘタで、事故を起こして誰かを死なせてしまうのが怖い」という理由で免許を取っていないレベルの心配性です。

筋金入りの心配性である私ですが、飛行機は心の底から大好きで、飛行機に乗って飛んでいる時間は本当に至福です。それは、私には飛行機に関する豊かな知識があり、飛行機がどれだけ安全に運用されているかを知っているからです。

「飛行機のことを知っている」それが安心感に繋がっています。今でも私は、車に乗っている時よりも、飛行機に乗っているほうが安心できます(^^)

飛行機が怖いと感じる方は、まずは飛行機のことを正しく理解するのも効果的かと思います。

飛行機が怖いCA

そんな私ですが、昨年に少し変化が起きました。

私は2019年に結婚し、念願の一戸建ての家を買いました。家を持ち、愛する妻と3匹のネコとの生活が本当に幸せで、家に帰るのが本当に楽しみになりました。

そんな時、仕事に行く前にふと、こんな心配がよぎるようになりました。

「飛行機に乗るのが怖い」
「万が一、飛行機に大事故が起きて、家に帰れなかったら…」

そう感じる自分がいました。

もちろん事故は決して起こしてはいけません。パイロットは1年の間に過酷な訓練を何度もクリアしていますし、整備士もプロの目で飛行機をチェックしてくださっていますし、CAも上空で発生しうる重大な緊急事態に備えて訓練を重ねています。いかなる事態が起きようと、絶対に地上に戻る覚悟がなければ飛んではいけないと思っています

しかしそれでも、心配性の私の心には

今日、私が乗務する飛行機で、前例の無い大事故が発生したら…
もし、乗務員には対応できないほどの大事故が発生したら…
でも僕はこの仕事が好きだ。絶対に辞めたくない

葛藤する日々が続きました。

心配性CAが見つけた働き方

心配性は良くない

いつしか、そんな「思い込み」の中に生きていました。でも、それは単に私がそう「思い込んでいた」だけで「事実」ではありませんでした。

客室乗務員は「もし今、○○が発生したら」と常に最悪の事態に備えて行動しています。そんな仕事では、心配性というのは実は安全にとって非常に大切な要素なのではないかと思いました。

心配性=慎重で危機管理に優れている
CAにとって心配性は長所だ

と思えるようになりました。

心配性の考え方を活用して「もし○○が起きたらどうする?」と常にリスクを意識する。

万が一、発生してしまった時に確実に対応できるよう日々しっかり勉強し、訓練に誠実に取り組み、常に確かな知識を常に身につけておく。万が一が起きても、絶対に対処して無事に着陸する。

これが心配性CAの私が空で学んだ「飛び方」です。

心配性CAが見つけた生き方

自分の飛行機に事故が起きるかも…

母が交通事故で死んでしまうかも…
父が不良に絡まれて死んでしまうかも…
妹が車で事故を起こし誰かを死なせてしまうかも…
妻が海で遊んでいて溺死してしまうかも…
ペットが脱走して死んでしまうかも…
子供が学校でイジメられて自殺してしまうかも…

心配事は本当に尽きません。
でもだからと言って、

車道に近づくな
街を出歩くな
車を運転するな
川や海へいくな
ペットを飼うな
学校へいくな
公園へいくな

とは言いません。
なぜなら人の生きる目的とは「幸せになるため」だからです。
母も、父も、妹も、妻も、子供も、そして自分も「幸せになるため」に日々、最善と思う行動をしています。

自分の不安から逃げるためだけに人の自由・尊厳を奪うようなことは、ひどく自分勝手な生き方だと思いました。

ああ心配だ
でも幸せになってほしい

そんな私が見つけた生き方は、

愛する人の自由・尊厳を大切にしよう。

尊重しつつ自分にできることをしよう。

そしてもし万が一、本当にこんなことが実際に起こってしまったら、その時はどん底まで悲もう。

そして、悲しみきったあとは、また歩きだそう。

それが心配性の私が空で学んだ「生き方」です。

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