CRM研究②「意思決定」


宇宙航空研究開発機構のJAXAがJALやANAと共に開発した「Crew Resource Management / CRM」は、大きく5つのクラスタに分類され、それぞれが複数のスキルで構成されています。

 

今回は5つのクラスタの1つである「意思決定 / Decision Making」を学んでみたいと思います。

意思決定・クラスタに分類されるスキルは、下記の3つです。
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・解決策の選択
・解決策の実行<
・実行のレビュー
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スキル1:解決策の選択 / Dicision

フライトは問題解決の連続です。

・機用品が壊れている
・天気が悪くて揺れている
・体調が悪いお客様がいる

フライト中に起こる様々な問題を、優先順位に従って1つずつ解決していかなければなりません。

問題解決に取り組むとき、いくつかのアイデアが思い浮かびます。この重い浮かぶアイデア量やアイデアの質は、本人の知識量や経験が影響してくると思います。知識量や経験値が高いほど、それを材料にした様々なアイデアが創造できます。

この中で、どのアイデアを選択することが最も効果的かを決定します。

時には、勇気が必要な選択を強いられることもあると思います。時にはクルー全員を巻き込んで一致団結して問題を解決しなければならない時もあります。「精神的にキツいけど最も効果的な解決策」と「精神的には楽だけど効果の薄い解決策」のどちらを「選択」するか?

どれだけお客様のことを想えるか?「お客様への愛の強さ」が問われる技術でもあると思います。

「今、大事なことは何か?」

1つ1つの意思決定の場面で、常にこの問いを自分に投げかけ、最も効果的な意思決定ができる能力が求められますね。

スキル2:解決策の実行 / Action

選択した解決策を実行します。

この選択→実行のプロセスの中で要注意なのは、完璧主義的な考え方です。問題の緊急度によっては即座に解決しなければならないものもあります。そのときに完璧主義で100点を目指して熟考してしまうと、機を逸してしまい問題の悪化を招きかねません。

考えるべきは完全・完璧な意思決定ではなく、最善・改善な意思決定だと思います。

いざ現場に出てしまえば、レベル20の人はどれだけ背伸びしてもレベル20の仕事しかできません。いま、自分が出来るベストな意思決定を実行することが大切だと思います。

スキル3:実行のレビュー / Critique

ここは意思決定能力の向上においてとても重要な要素ですね。

実行した解決策が
「本当に効果的だったか?」
「もっと良い方法があったのでないか?」
と、解決策を振り返ります。

この振り返りのなかで、「あの時ああしておけば、もっと効果があったかもしれない」というより効果的な改善策が思い浮かぶと、次回のフライトでの意思決定能力が高まるはずです。

客室乗務員には乗務終了後の「デブリーフィング」というものがあります。
この解決策を、クルーみんなに共有することで、クルー全体の能力開発にも効果があると思います。

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