離陸したくてもできない?飛行機遅延の意外な理由


2月1日。早朝の成田空港にて、Rwy34Lに着陸したJAL740便(ボーイング787-9型機)が着陸滑走後、高速離脱誘導路に進入した際に滑走路脇の緑地帯に脱輪してしまうトラブルがありました。路面凍結によるスリップが原因だと考えられています。

JAL機が立ち往生してしまったため、A滑走路が15時頃まで閉鎖されました。また、残ったほうのB滑走路もバードストライクによる滑走路点検のため一時的に閉鎖され、その日の成田空港は終日通して大騒ぎだったのでした。

脚がスッポリ埋まってしまっていたかわいそうなJAL機ですが、緑地帯を掘り起こして道を作り、トーバーレス・トーイングカーで牽引して引っ張りだしてもらえたそうです。

この日私はフライトだったのですが、就航地から成田へ向かう便の出発準備中に、GSさんから「フローコントロールがかかった」との報告を頂いたのでした。

今回は飛行機の遅延理由の1つである「フローコントロール」について学びます。

フローコントロールとは?

この日の成田空港は、A滑走路が長時間閉鎖されたことで残ったB滑走路1本のみの運用となり、離陸・着陸の飛行機で大混雑していました。多くの着陸機が、上空でホールディングしながらアプローチの順番待ちをしていました。

こんな状況で飛行機たちが「着陸させて~」とドンドン集まってきたら、飛行機の大渋滞が発生してしまいます。

車と違って飛行機は渋滞しても止まることができないので、上空でホールディングしながら待機することになります。このホールディング中にも飛行機は燃料を消費しますので、いつまでも待機してはいられません。燃料が少なくなってしまう前に、安全のため確実に着陸できる空港へと目的地を変えることもあります。

こういったイレギュラー運航を防ぐため、飛行機の離陸時刻を遅くして交通量の調整を行うことを「フローコントロール / Flow Control」といいます。

今回の私達の飛行機にも、フローコントロールのため離陸時刻が指定されました。この指定された時刻のことを「EDCT(Expected Departure Clearance Time / 出発制御時刻)」といいます。今回のEDCTは定刻の1時間30分後となりました。

その後私たちはEDCTに合わせて離陸し、成田へと向かいました。成田への進入中に2度ほどホールディングの指示がでましたが、定刻から2時間ほど遅れてなんとか成田に着陸することができたのでした。

大幅に遅れてしまったことはお客様には申し訳ないのですが、定刻に離陸して成田上空の渋滞に巻き込まれ、挙句に燃料が無くなり別の空港にダイバートしてしまうよりはマシであるとご容赦頂きたく思います。

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